使用しているのはRealForce R2テンキーレス静音モデルです.異音がし始めたのは矢印キーのうち左のキーで,底打ちした後離したタイミングでポコッという音がします.形容しにくいのですが,ジャムの蓋(開封後)の中央にある凸部分を押して離したときにする音に似ています.
まず,キーボードの外装を取り外します.これは,下の写真の丸い銀色のシールの下のねじ1か所と,上下10か所にある爪を外すことで行えます.
上側の爪は外から見えますが下側は隠れているため,薄いへらなどで位置を確認しながら外す必要があります.なお,銀色シールはDON'T REMOVEと文字があるため剥がすと保証対象外になると思われます.
外装を外すと下のようになります.裏側のねじを外す(40本近くあります)と,キートップ側と基板側に分離することができます.
表側(キートップ側)
裏側(基板側)
キートップ側の裏側
基板側
基板側にあるドーム型のものはラバー製でカップラバーと呼ばれています.この内側には下の写真のようなスプリングが入っています.このスプリングはコニックリングといい,このリングたわみ具合を静電容量の変位として検知し,キーのオンオフを切り替えています.
また,異音はラバーの右側から発生していました.触った感触からラバーの厚さにむらがあるようで,右側のほうが薄いため変形が大きくなっています.このため,右側からのみ音がしたのだと考えられます.
カップラバーを上から垂直に押したときの状態
原因はカップラバーの変形によるものとわかりましたので,キーストロークを短くして変形を小さくする方向で静音化を検討しました.
異音がなくなるストロークを計測したところ,今よりも1.4mm短くすることで音が出なくなることがわかりました.そこで下の写真のようにスポンジを張り付けることでキーストロークを短くしました.
この結果,同じくらいの力でキーを押したときに異音が出る頻度は,静音化前に比べて少なくなりました.
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