Alder Lake Core i5 12600K(10コア16スレッド)のベンチマークを取り,同じ16スレッドの前世代のCPU(11700K,10700K)と比較した.
Core i5 12600Kはインテルの第12世代Alder LakeアーキテクチャのCPUで,IAコアにbigLITTLEを採用していることが最大の特徴である.12600KのIAコアは,高性能コア(P-core)が6コア,高効率コア(E-core)が4コアの全10コアからなり,ハイパースレッディングに対応しているのはP-coreのみであるため合計スレッド数は16となる.この16という数字は直近2世代のCore i7に相当する.
今回,12600KのベンチマークをCinebenchR23とCalculixのFEM実行時間で行い,結果を同じ16スレッドCPUであるCore i 7 10700K(第10世代)と11700K(第11世代)のものと比較した.また,iGPUについても動画エンコード時間の比較を行った.
なお,Intel XTUでデフォルトの動作周波数倍率を確認したところ,以下のようになっていた.
検証環境
第12世代(Alder Lake)
Core i5 12600K(10-core 16thread)
マザーボード:ASUS TUF GAMING Z690-PLUS D4
BIOS:0707
メモリ:DDR4 3200MHz
CPUクロック:全コア使用時(P-core4.7GHz,E-core3.7GHz),単コア時4.9GHz
OS:Windows11(VBS無効)
第11世代(Rocket Lake)
Core i7 11700K(8-core 16thread)
マザーボード:ASUS Z590-F GAMING WIFI
BIOS:1007
メモリ:DDR4 3200MHz
CPUクロック:全コア使用時(4.7GHz),単コア時4.9GHz
OS:Windows10
第10世代(Comet Lake)
Core i7 10700K(8-core 16thread)
マザーボード:ASUS Z490-F GAMING
BIOS:1003
メモリ:DDR4 3200MHz
CPUクロック:全コア使用時(4.7GHz),単コア時4.9GHz
OS:Windows10
特記事項
・CPUのクロックは全コア動作時4.7GHz,単コア時4.9GHzに統一した.ただし,12600Kについては全コア時動作時P-core4.7GHz,E-core3.7GHz,単コア時P-core4.9GHzとした.
・電源設定はPL1を十分大きな値をとり電力制限の影響をなくした.
・Alder Lake世代の性能を引き出すため12600KのみOSをWindows11とした.また,VBSは無効とした.
結果
Cinebench R23
Cinebench R23のベンチマークをそれぞれ3回行い平均値を計算した.下がその結果で,マルチにおいて12600Kは11700Kに対し1.2倍,10700Kに至っては1.5倍スコアが高く,世代が違うとはいえグレードの低いi5がi7を完全に打ち負かしている.
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