CPUに流れる電流をクランプメータで測定し消費電力を計算,結果をHWiNFOの値と比較した.
2022.05更新
電力の測定手順
1)電流の測定
下のようにCPUの電力供給ライン(ATX12V)の+12V側にクランプメータ(日置3287)を取り付け,CPUに流れる電流を測定した.
2)電圧の測定
CPUに供給される電圧はHWiNFOの+12Vの値を使用した.なお,HWiNFOの+12V電圧が12.1Vであったのに対して,テスターで測定したATX電源側の電圧は12.2Vだった.電源ケーブルやコネクタ・電源回路での電圧降下を考えるとHWiNFOの表示は正確であると思われる.
3)電力の計算
CPUパッケージの消費電力は,負荷テスト中に測定した電流とHWiNFOで表示される+12Vの積で算出した.なお,+12Vは負荷テスト中若干低下したが無視できる程度だったため,どの条件でも12.1Vとした.
負荷テスト
CPUの電力制限PL1・PL2を50~200Wまで50Wづつ変化させ,CinebenchR23実行中のCPU消費電力を上記の方法およびHWiNFOの両方で計測した.なおシステムには以下を使用した.
CPU:Core i7 11700K
マザーボード:ASUS Z590-F GAMING WIFI
結果
以下の表は,各電力制限設定で行った負荷テスト中の+12V電圧,クランプメータで測定したATX12Vラインの電流,+12V電圧と測定電流から求めたCPUパッケージ電力,HWiNFOで読んだCPUパッケージ電力(CPU Package Power)である.
測定電流から求めたパッケージ電力とHWiNFOの値の差異は2パーセント程度とどまった.このことから,HWiNFOで表示されるパッケージ電力が正確な値であることが確かめられた(2つの異なる手法で測定した結果がよく一致したなら両方とも正確だろう,という前提では)
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