サイドフロークーラーの風の流れを可視化,出口側風速の測定を行った.
クーラーにはScytheの無限5 Rev.Bを使用した.可視化は煙とラインレーザーで行い,風速測定は以下のようにクーラー出口を格子で区切り,各区間の風速を測定した.
1.流れの可視化
以下は風の流れをクーラー上面から見たときの動画となる.風はクーラーの出口側だけでなく側面からも斜め後ろに流れ出ており,ファンが吸い込んだ風の全量がクーラー出口を通過するわけではないことがわかる.
2.風速の測定
クーラー出口の風速をTesto 405-V1を使用して測定した.以下は測定した各格子の流速[m/s]で,クーラー中央は風速が弱く,周辺が強くなっていることがわかる.
3.クーラー側面をふさいだときの流速
流れの可視化から,風がクーラー側面からも流れ出ていることが分かった.そこで,下のようにクーラー側面をふさぎ,その時の流速を測定した.
出口流速の測定結果は以下のようになり,側面をふさいでいない時よりも全体的に流速は大きくなった.平均流速を比較すると,ふさいでいない時が0.93m/sであるのに対してふさいだ時が1.19m/sとなり,28パーセント増加している.
この状態で冷却能力に差が出るかどうかを検証した.次のグラフはCinebench23でCPUパッケージ電力165Wを持続させたときのCPU温度(RT 27C)で,クーラー側面をふさいだ時もふさがない時も,定常した時の温度にはほとんど差がないようだ.
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