これまで直流電流のロギングをINA260+Arduinoの組み合わせで行ってきたが,準備がかなり面倒なのと10A以上の大電流ではチップが熱くなり長時間の測定に不安があった.また,直流電流用のCTセンサもあるが個人の商流では入手が難しく値段も高い.
このため,Bluetooth経由でスマートフォンやタブレット端末に測定データを保存できる日置のクランプメーターCM4371を使用して,電流の測定とiPadへの測定データ保存の実験をした.
1.iPadへのGENNECT Crossインストール
iPadとCM4371を接続するには専用アプリGENNECT Crossが必要となる.App Storeからインストールする.
2. CM4371へのワイヤレスアダプタZ3210取り付け
CM4371はそれ単体ではBluetooth通信ができず,別売りのワイヤレスアダプタZ3210が必要となる.CM4371の裏蓋を外すと写真のようにZ3210を差し込むところがあるので取り付ける.
3. CM4371とGENNECT Crossによる電流測定
まず,CM4371で電流を測定したい配線に取り付ける.今回は下のようにCPU電源のEPS12Vを測定対象にした.
以降はiPad上での作業となる.
1)CM4371とiPadの通信確立
GENNECT Crossの起動した状態でCM4371のボタン(下図,取説より)を長押ししすると,iPadとの通信を開始する.
2)ロギング画面への移動
ホームにあるロギングを選択すると,ロギング画面に遷移する.
ロギング画面では各チャンネルの現在地が表示される.下の画面ではch1に電流,ch2に電流の周波数が割り当てられている.
ロギング画面右上の歯車マークから記録間隔を設定できる.今回は1秒で設定するが,下の画面にもあるようにロギング間隔5秒未満は1chしか記録できない.
ロギング画面下方のロギング開始ボタンを押すと,ロギングが始まる.ロギング中は下のように測定値とグラフが表示される.ロギングを停止するときは停止ボタンを押せばいい.
5)ロギングデータを転送する
ロギングを停止するとデータ画面へ遷移し,保存したデータを確認できる.
通信確立時に押したCM4371本体のボタンをもう一度押して通信を終了する.
4. データのグラフ化
CSVファイルは上段が測定時の概要,下段が測定データとなっている.
このデータをグラフ化したものが以下となる.
CM4371によるロギングはINA260によるロギングに比べかなり簡単だが,本体とZ3210がかなりいい値段がする上ロギング間隔が1秒では1chしか測定できない(電流と電圧を同時に記録できない)のが残念.
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